BBCニュース(日本語)
イギリスは「流行のピーク過ぎた」とジョンソン首相、ロックダウン緩和策を発表へ
https://www.bbc.com/japanese/52497140
疑問の1つは、本当にピークは過ぎたのか?
イギリスの毎日の感染者数は減ってはいない。
現在の感染者数
(総感染者数から完治者と死亡者を引いたもの)
ピークとは何か?
イギリスのLockDown時は3月23日。LockDown時と現在(ブログ記載時5月3日)を比べてみることにしました。(ほかにも緩和に向けて動き始めたイタリアとスペイン、そして日本人なので日本が気になるので日本も一緒に計算しました。)
COVID19感染者数のグラフ
(ブログ記載時5月3日)
縦軸は対数(1メモリで10倍違う)
LockDown時と書いているのは、地域ごとの封鎖ではなく、国全体にLockDownの宣言をした日に設定。イタリア:3月9日、スペイン3月15日、イギリス3月23日、日本はLockDownはしていないですが、読者は日本人が多いと思うので日本も比較として、全国に向けて緊急事態宣言があった4月16日を基準に計算してあります。(以前のブログでは都市部のみに宣言が出ていた4月7日を基準。)
このグラフで何がわかるか?別の国同士の比較はしにくいと思っております。国によって検査数も異なりますし人口も国土面積も違うので、本当は2倍あるいは100倍かもしれないし、国間の比較はわかりません。私が注目したいのは、青と赤の差です。つまり、同じ国での差。同じ国であればLockDown前後で検査の方針もやり方も大きく変わっていないと思います。(変わっている国もあるかもしれませんが。その情報はECDCのデータからはわかりませんでした。)グラフは見やすくするために、縦軸は対数(Log10)にしてあります。つまり1メモリ違うと10倍違うということがわかります。青はLockDownの方針を政府が発表した日。赤は現在(5月3日)です。
ここにあげたヨーロッパの3か国はピークは過ぎたので、今後の緩和策についての計画が始まったと言っています。
もちろん今後について協議するのはいいと思います。でも、ピークは過ぎてもLockDownを決めた時点より今は10倍も患者が多いのです。そこで本当に緩和していいのでしょうか。第2波は絶対に抑えなけらばいけないと言っておりますが。生物や統計をやっていたLincoからするとなんだかおかしな気がします。10倍多くて緩和して、第2波は抑える。かなり難しそうだと思います。
社会全体の話をすると蓋を開けてみないとわからないことだらけです。経済悪化で亡くなる方のほうが増えてしまうからかもしれません。社会生活なので経済が重要でという国はたくさんあるでしょう。また他の国が緩和したら、うちはどうなんだ?と経営者の人たちは早く会社をいつも通りに運営したいに決まっています。そのための緩和策だと思うのですが、いま緩和したら感染は減っていくのでしょうか?私としてはまたCOVID19の感染は増えてしまうのではないかと思ってしまいます。どう思いますか?
このグラフは1日当たりの新規感染者数の過去1週間の平均です。(1日だけでは日によって数の上下が激しいので7日間の平均を取りました。)青はLockDown日を含む6日前まで、赤は現在から6日前までの計1週間の平均をグラフに示しました。今回の縦軸も対数(Log5)で、これは1メモリで5倍違うことがわかります。これを見てわかるように日本以外の国は、LockDown時の1週間よりもやく5倍程度まだ多く新規患者が毎日出ております。これで緩和に踏み切っていいのでしょうか?私はとても疑問です。ワクチンもまだ試験が始まった段階フェーズ1。まだ効果もわからない状態です。
ボリスジョンソン首相の発表では、緩和するための前提条件として、(1)国民保健サービス(NHS)が事態に対応できること、(2)日別の死者数が「継続かつ一貫して」減り続けること、(3)感染者増加のペースが「対応可能な水準」に下がりること、(4)検査と個人用防護具(PPE)の供給量が今後の需要に確実に応えられること、(5)どの緩和措置も2度目の感染ピークの原因とならないこととなっております。
死亡者数は減っているのか?
どこがピーク?そんなに減っていない。
では緩和できるのでしょうか?まだ定義がはっきりしないことが多くて、この5つに従えるのかは疑問です。
イギリスの今後の具体的な対策については5月7日に発表されるようです。多くの会社が新たな対策を取りながらその方針に従い再会したり、休業延期になるでしょう。
総死亡数(縦軸対数Log10)
Ourworldindata.org
先に緩和が始まった、ほかのヨーロッパのチェコやオーストリア(両国ともイギリスよりすごく感染者数は少ない、日本程度)の動きにも今後は注目していきたいとおもいます。
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