#071 イギリスの大学院-11 研究室がない。。。

イギリスの大学院シリーズ第11弾 やっと修論の時期になりました。

学部生が夏休みに入り、先生たちは、授業がない代わりに、自分の論文や大学院生に時間をさける季節。

研究室に入りびたりひたすら研究生活の時期というわけではありません。だって研究室がないんだもん。。。

えっじゃあどこで論文作成や実験するの?先生にはどうやってアドバイスもらうの?という感じ。

Eat Central Library?? 中央図書館食べて!?





以前にも同じようなお話をしているため重複すところが多々あると思いますがご勘弁を。今回はどうやって研究するのかについてのお話です。文系の経験がないため理系のことしかわかりませんのでご注意を。

日本の大学院では授業と並行して最初っから修論を書くのに対し、こちらは、授業が終わってから完全に修論作成開始です。(テーマとかは並行して決めるんですけどね)

日本での修士の役割は、後輩の面倒見ながら自分もその分野の専門性を高めていくのに対し、こちらはもっと個人の課題的な感じです。

そして、日本で修士を経験しているLincoにとっては研究室がないことにまだ違和感を感じます。。。

GREATか!!EATじゃないじゃん。

どこで、研究するのか。

1.家で
今はネットがぶんぶん飛び交っている世界。文献収集などは家でもできます。

2.図書館で
関連書籍はなんといっても大学図書館に集まっていますし、夏休み中はガラ空きなので使いたい放題。

3.各Schoolの建物で
こちらでは、学部のことをSchoolと言ったりします。
”School of ○○○”というのは日本の学部に当たり、学校という訳はちょっと合わないかもしれません、日本の大学の学部と同じで、予算などはSchoolごとに組まれていたりするので、独立していると言えば独立しておりますがUniversityの下にある組織です。
学部の建物内にもフリースペースのようなところがありそこで勉強ができます。

これも校舎の一つ


実験はどうするのか。

1.家で
今は研究をアンケートで行うことも多く、アンケート形式の実験は、サーベイモンキーなどを使ってデータ収集は家でもできます。

2.図書館で
1.と同じくアンケートであれば、データ収集はどこでも可能。

3.やっぱり、学部の建物の実験室で
実験室は、予約制で予約したら使うことができます。そこで研究をします。しかし、普通の学生は、学生証しか持っていないので、夜は建物の鍵が5時ごろには閉まってしまうので、それ以降に入館したい人は、許可をとって、特別な鍵などを持っていないと入れないというめんどくささ。日本の大学は、研究室ごとに学生が登録され、学生証が鍵代りになって、登録学生はいつでも出入り出来て、入退出記録も自動で管理されていたが。
こちらはTaughtコースはあくまで学生扱い、警備員頼みなので急な予定変更などは、難しい。

4.共同研究先で
共同研究先の実験室でやることも可能かと思います。

結局、やる場所は自分の課題次第というところですね。


写真は、リンカーンカレッジ。Collegeはアメリカ英語では大学という意味。でもこちらでは意味が少々異なり大学というよりも、特殊専門学校というイメージがイギリスのようです。でも、Collegeでは、スペシャルな技術を学べるため、日本ではできないレアな資格を取得したり、勉強をすることができます☆


先生とはどこで話す?先生は研究室ないの?

1.直接会う

先生は教授室(自分一人の部屋)や講師室(2人くらいの部屋)のどちらからにいます。個人の部屋を持っております。しかし、実験室とは隣同士ではあません。そのほかにも、研究生達にも部屋が与えられており、PCを自由に使えます。(Taught Masterは使えない)

先生と話がしたいときには、Office Hourという、先生個人が設定した、フリータイムに飛び入りで質問に行くか、メールを送って、アポイントを前もってとって話すことが多いです。

話をじっくりしたいとき、また前もって資料を送っておく必要があるときは、後者がおすすめ。日本のように、研究室と接していれば、トントンとノックして、いつでも気軽に話ができるのですが、わざわざ行く感じになるのでちょっと敷居が高い。

と言っても、先生方は、皆さんいつも親切に対応してくださいます。そして、このシステムの方が、先生たちにとっては、集中して研究や授業の準備が出来るのだと思います。

教授クラスになると、世界遠征に飛び回っていることが多いと思いますので、アポイント必須です!

ほかの大学でしかも文系ですが、知り合いの話によると、先生に質問をメールでしたところ6週間も返事がなかったなどなかなか修論がうまく進めないケースもあったそうです。そのため、遠慮はせずに早め早めの行動、メールの催促などはこまめにやることを大学側からも進められました。

メールのポイントですが、イギリスは日本ぽいところがあり、ほかのヨーロッパ、アメリカに比べて遠まわしに、丁寧にというのが、基本。そのためメールも、「返信がきてません。」などと投げやりには送らないでくださいね。

ビジネス英語のメールのように、「先日お送りしたメールの返信をいただけておりません。○月〇日のメールをご確認いただけているかの確認です。お忙しいところ申し訳ありませんが、お目通しをいただき○月〇日まで返信いただけると幸いです。」というようなメールを送った方がその後の印象もいいかとおもいます。

2.メールでチュートリアル

自分の国に帰ってしまう人もいるのでメールのみで連絡取る人も多いです。時差もあるので、メールなら気軽に質問できます。

3.Skypeでチュートリアル

細かいことを聞きたいときは、メールだと、先生も時間がかかってしまって、返信するのに手間がかかってしまいます。そのため、遠くに離れた人にとってはスカイプを使って話し合いをすることはとても便利です。



注意☆
これは私の体験談であり、ほんのイギリスの大学院一例です。少しでも、イギリスの大学院ってどんなとこ?と思って不安な人、また興味がある人の参考になれば幸いです。全大学を経験することは不可能ですので、「全然違う!」「私は文系だから○○でしたー。」「うちの大学は○○だぞ!」などご意見がございましたら、コメント欄に残していただけると、私だけでなく、皆さんの参考になるかと思いますのでお願いいたします。


そして面白かった!興味がわいたという方は、その辺のアイコンをぽちっと応援よろしくお願いいたします。 Linco



コメントを投稿

0 コメント